てんぐ姿の氏子たちに向かって参拝者が罵声を浴びせながら供え物を奪う「悪態祭り」が茨城県笠間市で開かれました。
「悪態祭り」は、江戸の中期から伝わる祭りで、地元の領主が住民から日頃の不満を聞き出し政治に生かそうと始めたとされています。
まず、てんぐにふんした13人の氏子たちが、山頂にある愛宕神社を目指して無言で山を登り、途中にあるほこらや神社に餅やさい銭などを供えていきました。
ほこらや神社では参拝者が待ち構え、氏子たちに「ばかやろう」とか「もっと早く来い」などと罵声を浴びせていました。
氏子が供えた物を手にすると無病息災や家内安全などのご利益があるとされ、参拝者は竹の棒で守ろうとする氏子たちから餅やさい銭を奪っていきました。
供え物を手に入れた小学5年生の女の子は「こんなに激しい取り合いになるとは思いませんでした。来年、6年生になっても頑張ることができそうです」と話していました。