気象レーダーで桜島の噴煙観測 鹿児島
活発な活動が続く桜島で、通常は雨雲の範囲を調べるのに使われている気象レーダーを使って噴煙の範囲や濃度などを調べる研究が始まりました。
実用化されれば火山灰が降る範囲の予測などに活用できると期待されています。
鹿児島市の桜島では、9つの機関が合同で噴煙の実態を解明する研究を進めていて、このうち黒神地区では鹿児島大学と京都大学の防災研究所、それに茨城県にある防災科学技術研究所による研究が始まりました。
研究は雨粒よりも小さい0.1ミリの大きさの雲の粒までとらえることができる高性能の気象レーダーを使って、アンテナから出した電波が桜島の噴煙に反射して返ってくる様子を分析し噴煙の範囲や濃度などを調べるものです。
きょうはレーダーのアンテナを水平方向や垂直方向に動かして得られたデータが次々とパソコンの画面に送られてきていて、けさ午前4時半ごろに起きたことし100回目の爆発的な噴火の噴煙の範囲が青や赤の色で示されていました。
研究は3年から5年後の実用化を目指して進められていて火山灰が降る範囲や影響の予測などに役立てられると期待されています。
鹿児島大学の眞木雅之特任教授は「桜島での研究の成果が将来的な噴火が予想される富士山など、ほかの火山にもいかされることを期待しています」と話していました。
04月02日 20時10分