東京電力福島第一原発で、汚染水の発生を抑えるために、地下水をくみ上げて海に放出する「地下水バイパス」について、東京電力は21日、一部の井戸の水から、放出する目標値を超える濃度の放射性物質が、一時、検出されたことを、いわき市で、初めて漁業者に報告し、漁業者側からは不安を訴える声が出されました。
21日は、東京電力の幹部が、いわき市で開かれた漁業者の会議に出向き、「地下水バイパス」の準備状況を初めて説明しました。
このなかで東京電力側から、12の井戸のうちの1か所で、今月15日にくみ上げた地下水から、放出する目標値を超える濃度の放射性物質が検出され、18日に、再度同じ井戸からくみ上げて分析したところ、目標値を下回ったことが報告されました。
漁業者側からは「漁業者としては、不安がないわけではない。しっかりと手順を守って実施してほしい」とか、「高い値が出た原因をきちんと突き止めてほしい」と訴える声が出ました。
国と東京電力では、くみ上げた地下水の来月の海への放出を目指し、放出するかどうかは、原則的に、井戸ではなく、くみ上げたあとに一時的にためるタンクで測定した値をもとに判断するとしています。
会議のあと、東京電力の新妻常正常務は「約束した運用目標を厳守するのが責務だ。くみ上げた水の測定値が、大幅に目標値を超える場合には、状況を見極めながら対応していきたい」と話しました。
04月21日 19時25分